TURKMENISTAN · 2025
トルクメニスタンNisa
白い首都のすぐ外で、土色の要塞が二千年近い時間を抱え、乾いた大地に静かに残っていた。
Ashgabatからそれほど遠くない場所に、Nisaの遺跡はあった。白い大理石の建物が並ぶ首都を離れ、乾いた土地を進むと、今度は土と同じ色をした壁の跡が現れた。どちらも人がつくった場所なのに、その姿はまるで正反対だった。
崩れた土壁の向こうに、ローマと向き合った帝国の都があった。
Nisaは、紀元前3世紀半ばから紀元後3世紀初頭にかけて中央アジアから西アジアを支配したパルティア帝国の重要都市だった。東西と南北を結ぶ交易路の交差点に位置し、中央アジアの文化と、ヘレニズム・ローマ世界の文化が交わった場所でもある。
現在残っているのは、崩れた壁や土台が中心だった。建物が完全な姿で並んでいるわけではなく、遺跡だけを見れば地味に感じる人もいるかもしれない。それでも、ここがかつてローマ帝国と並ぶほど大きな力を持った国の一部だったと知ると、低い土壁の見え方が少し変わった。
現代につくられたAshgabatと、古代に築かれたNisa。地理的には近い二つの場所の間に、二千年近い時間が横たわっていた。
新しい街の白さを見た直後だったからこそ、少しずつ土へ戻っていく要塞の姿が強く印象に残った。












