PERU · 2013
ペルーMachu Picchu
雲に包まれた遺跡を歩きながら、かつてここにあった暮らしへ思いを巡らせた。
Machu Picchuに着いたとき、山も遺跡も雲の中にあった。遠くまで見渡すことはできず、石造りの建物が白い空気の中から少しずつ姿を現した。晴れた景色を期待していたが、雲に隠された姿には、それとは違う神秘があった。
雲の奥にあった暮らしを、想像せずにはいられなかった。
なぜ人は、この山深い場所を選んだのだろう。なぜここに石を積み、畑をつくり、暮らそうとしたのだろう。答えはわからない。ただ建物の間を歩きながら、ここで過ごした人々の日々を静かに思った。
しばらくすると雲は少しずつ流れ、山の輪郭と遺跡の全体が見えてきた。光が入ると、先ほどまで隠れていた段々畑や石壁が緑の中に浮かび上がった。
何百年も前にここで暮らした人々も、同じ山にかかる雲を見て、晴れていく空を眺めたのだろうか。そう思うと、遠い時代の風景が、ほんの少しだけ今とつながったように感じられた。






















